あの蒼ざめた海の彼方で
今まさに誰かが 傷んでいる
まだ飛べない雛たちみたいに
僕はこの非力を嘆いている
急げ悲しみ 翼に変われ
急げ傷跡 羅針盤になれ
夢が迎えに来てくれるまで
震えて待ってるだけだった昨日
明日 僕は龍の足元へ
崖を登り呼ぶよ「さあ行こうぜ」
銀の龍の背に乗って
届けに行こう 命の砂漠へ
運んで行こう 雨雲の渦を
失うものさえ失ってなお
人はまだ 誰かの指にすがる
柔らかな皮膚しかない理由は
人が人の傷みを聴くためだ
わたボコリみたいな翼でも
木の芽みたいな頼りない爪でも
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